派遣コンパニオンとして求められるもの
同じ飲食業であっても、居酒屋で接客するスタッフと高級レストランで接客するスタッフとは、明らかに違いますよね。
それぞれに求められているものが違うため、身だしなみも違えば、言葉遣いや態度まで違います。
この違いは何の違いかと言えば、それは値段の違いでしょう。
お客様からいただく価格帯によって、求められる要素が変わってくるということです。
錦のクラブ、ラウンジ、スナックは、それぞれ価格帯は違いますが、決して安い金額ではありません。
その金額に見合ったものが、そこで働くホステスやコンパニオンにも求められるということになります。
水商売の経験がある人もない人も、仕事ができるできないの前に、まずはその意識を持つことが大切です。
身だしなみを整える
身だしなみとは主に、服装、髪型、メイクを指します。
普段の格好のままでもそのまま錦に出勤できる、と言う人はまずいません。
出勤前には誰もが、着替えたり、ヘアセットしたり、化粧直ししたりすることになります。
これから仕事に行こう!という意識を切り替えるための最初の一歩が身だしなみです。
服装に関して
今どきはドレス限定というお店はほとんどなく、ワンピースでOKのため、自前のもので勤務できる人もたくさんいます。
ただ、お店によってルールが違う部分があるため、レンタル衣装を借りるのも無難な方法です。
これから自前で準備しようと思う人は、以下の点に注意しておけばほぼ問題はありません。
- 黒及び濃い紺色のもの。
- デニムやニットなどの生地のものヒラヒラとしてカジュアル過ぎるもの
- タイツ及び黒ストッキング
- 下着が見えてしまうようなもの
黒を禁止しているお店は多数あります。これは黒をOKにしてしまうと、ある日全員が黒を着てきてしまってまるで葬式のようになる、というような事態を避けるためです。そのためママや主力メンバー以外は黒禁止としていることがよくあります。また、濃い紺色は店内の照明が暗いと黒にしか見えないため避けるべきです。
- 明るく華やかな色合いのもの
- ある程度体にフィットして体のラインが分かるもの
- ほどよい露出のあるもの
最近はふわっとして体のラインの分かりにくいものも増えてきていますが、無難なものはやはり体のラインの出るものです。もちろんボディコンと言う意味ではありません。ボディコンはダメではないですがよほど自信がない限りは避けましょう。
クツに関して
できるだけヒールの高いものを選びましょう。
特に身長の低い人は少し無理してでも高いものにしたほうが好まれます。
髪型に関して
派遣コンパニオンはお金を払ってセットサロンに行く必要はありません。
だからと言ってお昼の仕事(学校)終わってそのまま、ということは絶対にダメです。
自分でできる範囲できる範囲でしっかりと整えれば大丈夫ですが、特に以下の点に注意するといいでしょう。
- 夜会巻
- アップやハーフアップ
- ショートの場合は整髪料でアレンジするなど
清潔感があることときちんとして見えることが一番重要です。そのためアップにしたりまとめたりしたほうが結果的に楽になります。
- ゆる巻とかゆるふわといった、あえてまとめない髪型
- ただ下ろしているだけという髪型
ゆる巻などは上手にやらないと何もしてきてないと思われてしまうことがあります。またストレートを下している状態なども同様で、キレイな髪質でないと何もしていないと思われやすいため注意が必要です。
髪色に関して
クラブ、ラウンジ、スナックの場合、茶髪はもちろん大丈夫ですが、完全な金髪は受け入れてもらえないお店が多いため、避けた方がいいでしょう。
メイクに関して
メイクをする上で意識しておくべきことが一つあります。
それは、錦のクラブ、ラウンジ、スナック等の水商売のお店は、店内の照明が暗めということです。
普段からメイクは薄め、という人は気を付けた方がいいでしょう。
ナチュラルメイクの人は注意が必要
特に若い人の中にはすっぴんに近いような薄いメイクでも十分映えるという人も多いと思います。
ただ、少し暗めの店内に入ってしまうとほとんどすっぴんにしか見えないということがよくあります。
厚化粧がいいというわけでは決してありませんが、「メイクしている」ということが分かる程度にはする必要があるでしょう。
身だしなみに関するまとめ
身だしなみは、マナーや礼儀作法の一つでもあります。
本来、マナーとは自分がどう思うかも重要ですが、目の前の相手がどう感じるかを重視する必要があります。
身だしなみは当然のことながら、まず第一に自分に似合っていることが重要なのは言うまでもありませんが、ちゃんとしているかどうかを判断するのは自分ではなく目の前にいるお客様やお店の人たちです。
特に、錦のクラブ、ラウンジ、スナックへ飲みに来るお客様の中には年配の方も多いため、今どきの流行りがどういうものかを知らないことがほとんどです。
自分の好みばかりを追いかけてしまうと、何もしていないと思われたり、だらしなく思われるようなこともあり得ます。
だらしなく見られてしまうとお店の方から注意を受けることもありますし、最悪の場合は帰される可能性もありますので、よく分からない場合は事務所の人たちに相談するなどして、しっかりと準備をするようにしましょう。
振る舞いに気を付ける
振る舞いとは勤務中の店内での行動のことですが、接客時の対応だけでなく待機時の行動はもちろん、言葉遣いなども含まれます。
それなりのお客様を接客する訳ですから、それなりの態度を心がけましょう。
意識したい行動とは
- 店内で走ったりしない
- 常に姿勢を良くする
- 座っている時に足を開いたりしない
- 一つ一つの行動の間(ま)を大切にする
1~3に関しては、小学校でも習うようなことですが、こういった基本的なことが接客業では大切です。4つ目の「間を大切に」というのは、お客様の卓に座る際などによくありますが、歩いてきた流れのまま「いらっしゃいませ」と言いながら座る人がいます。そうではなく、座る前に一度立ち止まる→「いらっしゃいませ」と言ってから御辞儀をする→座る、など一つ一つの行動の間に一呼吸置くことです。「ながらの行動」はだらしなく見えることが多いため、これを意識するだけで美しい行動に見えてきます。
言葉遣いに関して
当たり前ですが敬語必須です。
ただ、あまりガチガチに意識するよりも、親しみを込めて多少崩れていくのは大丈夫でしょう。
特に学生の方は敬語が上手にしゃべれないという人もいると思いますが、若い子たちが敬語が下手ということはお客様もお店の人たちも分かっていますので、意識し過ぎてしゃべれなくなるよりは下手でもいいのでどんどんしゃべることのほうが大切です。
上手い下手の問題でなく、きちんと使おうとしていることが大切です。
気配りを意識する
何も教えなくてもよく気の利く人はいます。
元々備わっている人は何も教えなくても普通にできてしまいますが、そうでない場合は教えてもらってもすぐにはできないというのがこの気配りです。
ただし、コンパニオンにしてもホステスにしても、この気配りこそが仕事の一部ですから、必ず身に付ける必要がありますし、経験を重ねていくことで、仕事に必要な程度の気配りは誰でもできるようになります。
接客時に必要となる気配り
接客時に最も重要なことはお客様との会話ですが、会話をしながらも決して忘れてはいけない気配りがあります。
- お客様や他の女の子のドリンクを作る
- 灰皿の交換や不要なものを片付けてもらう、ゴミが出るたびに片付けるなど、卓上を綺麗に広く使える状態にする
- グラスの水滴を拭く
- お客様のタバコに火をつける
ホステスのヘルプとして働くのがコンパニオンですから、これらのことこそコンパニオンが先に気付かなければならないものです。どれも簡単な作業で、誰でもすぐにできるものばかりですが、これを会話をしながら気付くことができるか!?ホステスよりも先に気付くことができるか!?となると意外と難しいことに気付くでしょう。特に会話が盛り上がっている時ほど全く気付かなくなりますので、常に意識を持っておく必要があります。
コンパニオンに向かない人とは
水商売というと構える人が多いと思いますが、コンパニオンをやっている子たちは普通の子ばかりですから、ほぼ「誰でもできる仕事」と言っていいと思います。
ただし、以下のような方は向いてないと言えると思います。
- 笑顔のない人
- 男性との会話が嫌いな人
笑顔がないのはコンパニオンに限らず接客業全般において致命的です。せめて愛想笑いでもできないとこの仕事は難しいと思っていいでしょう。
お酒が飲めないのはダメ!?
一緒にお酒が飲めると喜んでくれるお客様が多いのは事実ですし、お店の売上にもつながるため、お店からも喜んでもらえるでしょう。
ただしそれが全てではありません。
一番大切なことは「お客様を楽しませること」です。
お酒が飲めるということはそのための一つの要素を持っているということになりますので、飲めないよりは少しだけ楽な部分があるとは言えますが、飲めなくてもお客様を楽しませる方法はいくらでもあります。
飲める飲めないよりも、そういうところを意識して磨いていくことのほうが重要です。
飲める人こそお酒に頼り過ぎて失敗することのないよう気を付けた方がいいでしょう!
コンパニオンは容姿が大切!?
コンパニオンでもホステスでも、水商売の仕事に興味があるけど中々踏み出せないという人の中には、この「容姿」の部分を気にして迷ってしまうという人も多いのではないでしょうか。
水商売において、間違いなく容姿は重要です!
容姿とは見た目のことですから、当然顔かたちやスタイルなどのことを意味していますが、これらのことは、服装や髪型、メイクなどで変えて見せることができます。
また、振る舞いや気配りなどの行動によっても違った印象を与えることができます。
お客様は写真を相手にお酒を飲んでるわけではありませんし、それはお店の人からしても同じことです。
「お店のナンバーワンが店一番の美人だとは限らない」とは、水商売の世界ではよく言われていることです。
そもそも「美人」の定義は人それぞれで、万人から認められるということは不可能ですが、身だしなみをきちんと整えて、一流の振る舞いや気配りのできる人は誰からも認められるでしょう。
容姿とは顔や体の作りだけのことを言っているのではなく、身だしなみや行動など全てを含めて見えてくるもののことであり、この世界で求められている人とは決して「綺麗な人」ではなく「綺麗にしている人」です。
関連ページ



